１.「医学的に存在しないとされる病、モルゲロン病」は、存在する。
将来的には国際疾病分類にモルゲロン病が記載される可能性はある。医学的に認められていないということは、存在しない、ということではない。
　 モルゲロン病は、医学的な定義を持たないが、一定の輪郭のある形をもった概念として存在する。UFOや心霊現象のような目撃証言ばかりのたわいのないものではなく、多数の苦しむ当事者、多数の悲惨な症例写真、多数の観察記録、多数の共通する症状、多数の分析結果がwebサイトで確認される。このようなモルゲロン病を、存在しない、と言うことはできない。 正確な医学的コンセンサスは「存在しない」ではなく「不明」「わかっていない」である。

２．札幌市はモルゲロン病の存在を既に認めている。
「進行を止める薬がない」「人類の英知を結集しても無理」「諦めましょう」など、モルゲロン病の絶望的な真実について北大と札幌市は当初から精通している。現行の医療は何の役にも立たないが、私が行っている先端的な治療を継続することにより時間はかかるが改善し、完治の可能性もあり得る。
「治療」という言葉を、医師が行う行為に限定すれば、確かに「治療は必要ない」と言えるのかも知れない。
「治療」という言葉を広義で用いれば、私のセルフ治療が維持されなければ、絶望的に死に至る他ない。本稿で用いる「治療」は後者である。
モルゲロン病のように医療機関が治療能力を持たない時、緊急避難的に個人による代替治療は例外的に認められている。
札幌市は答弁書の中で「医学的に存在しないとされる病」というモルゲロン病の一方的な位置づけを盾にして、「存在しないとされる病」だから「治療は必要ない」と主張するが、詭弁であることは明らかである。
北大と札幌市が、モルゲロン病の絶望的な真実を、北大診察室で、市民の声聴く課で、保護課で、私に教示した事実は、モルゲロン病の存在を前提にしており、同時に、長女と私がモルゲロン病を引き起こすプロセスに関与した悪意の当事者であることを証明している。長女が苦しみ出し、私が厚別警察署に被害を訴えたその１カ月後、札幌市立静療院医師4人と副市長の辞任が発表された。上田市長は、辞任の理由を機密としたが、長女に対して秘密兵器モルゲロン病使用の関与が辞任の理由であることはその経緯から明らかである。
モルゲロン病は「存在しないとされる病」だから「治療は必要ない」と主張できるとしたら、札幌市は善意の第三者でなければならない。
悪意の当事者である札幌市が「存在しないとされる病」という一方的な位置づけを盾にして、本件の責任を免れることは、モルゲロン病を秘密兵器のまま保有し、札幌報恩会のような障害者施設での重度障害者の暗殺、琴似タワー皮膚科形成外科や直江歯科医院のような閉鎖された施術空間での精神障害者の暗殺の手段として今後も温存し容認することである。
道警も、それが「存在しないとされる病」という位置づけを盾に告訴状を受理しないが、それが存在することは道警も既に認めている。

３. 私が2名医師の診断書の規定を守り抜かなければならない合理的理由はない。
特例法の立法目的は、「性同一性障害者は社会生活上様々な問題を抱えている状況にあり、社会的に不利益を解消すること」とされている。
しかし同法制定の頃は、性同一性障害は精神医学上の疾病とされ、当事者の自己決定権は全くなかった。しかし現在、自己決定権を阻むような制約はなくさなければならないとされており、2名医師の診断書の規定は、特に不妊手術を終えた私にとって、単なる手続き上の形式的なものにすぎず、守り抜かなければならないような合理的理由は何もない。

４．違法な診察拒否により私の基本的人権が侵害されるべきではない。
「・・当該行為の前後を通じて、医師が控訴人のホルモン治療の必要性を認めたことはない」と被告はいうが、
平成28年5月2日、札医大は「病名：性同一性障害、性別違和感を自覚している」と診断書を書いている。この診断書は、ホルモン治療の必要性を包摂している。医師は当日、「この診断書により適合手術が可能になるものではないが、外部医療機関との交渉により、ホルモン治療については可能になる」と説明した。さらに、平成29年5月18日、札医大で当該行為の不妊手術が確認されている。性同一性障害者は不妊手術後には、継続的なホルモン治療が必要とされている。
当該行為は、札医大が正当な理由なく診断書発行を阻むことによる緊急避難的な行為であり、法的、倫理的に正当な不妊手術である。
札医大GID外来と北大皮膚科は正当な理由はなく診察拒否するが憲法13条に違反し、私が被控訴人に対してホルモン治療の必要性を提示できないのは、この違法な診察拒否と虚偽診断が原因であり、それにより私の基本的人権が侵害されるべきではない。